2017年に発覚した「リアルナンパアカデミー(RNA)」による集団性犯罪事件は、複数の関係者が逮捕されるなど社会に大きな衝撃を与えました。この事件に関して、被害女性であるAさんが取材に応じ、その体験とともに、過去に経験した別の出来事、そしてそこに浮かび上がる“ある接点”について証言しています。
Aさんが語るのは、単なる一件の事件ではなく、異なる組織同士がつながっている可能性を示唆する内容でした。
■ RNAで起きていた実態
Aさんによれば、RNAではナンパした女性を飲み会に誘い、大量の酒を飲ませて正常な判断ができない状態に追い込む手口が常態化していました。その後、複数人による性的暴行が行われ、さらにその様子を動画として記録。加害者側はそれを「合意があった証拠」として扱い、グループ内で共有していたといいます。
Aさん自身も2017年7月末、新宿で知り合った男性2人によって同様の被害を受けました。泥酔させられたうえで性的被害に遭い、その様子も撮影されていたとされています。加害者の一部は後に逮捕され、有罪判決を受けましたが、被害による精神的苦痛は長く続いています。
さらに、事件後も苦しみは終わりませんでした。関係者からSNS上で誹謗中傷を受けるなど、いわゆる二次被害にも直面することになります。
■ 過去の被害と“見えないつながり”
Aさんには、RNA事件以前にも性被害に遭った経験がありました。知人の男性Bに誘われて参加した飲み会で、別の男性Cと知り合い、その後Cの自宅で再び飲み直すことになります。
しかし、その場で状況は一変します。同行していた友人がいなくなり、AさんはCと2人きりとなり、無理やり性的行為を迫られます。最終的にAさんは逃げ出すことができたものの、精神的なショックは大きく、数日間は外出もできない状態だったといいます。
警察に相談する決意をしたAさんでしたが、紹介者であるBにそのことを伝えると、思いがけない反応が返ってきます。Bは被害を受けたAさんを支えるどころか、「穏便に解決してほしい」と示談を勧めてきたのです。結果として、Aさんは十分な理解がないまま示談に応じる形となりました。
■ Bの正体とスーフリとの関係
この出来事から数か月後、Aさんは衝撃的な事実を知ることになります。紹介者だったBが、かつて大学サークル「スーパーフリー」に関わっていた人物だったのです。
さらにAさんによれば、Bは過去の事件後に名前を変えながらも、女性をパーティーなどに誘導するような行為を続けていたとされます。表向きは親身な対応を装いながら、実際には女性を危険な状況に置く役割を担っていた可能性が指摘されています。
また、Aさんの友人も同様に被害に遭っていたことが後に判明しており、問題は一度きりではなかったことが浮かび上がります。
■ RNAとの接点が明らかに
さらに驚くべきことに、RNA事件の中心人物とされる塾長が、この過去の出来事について把握していたとAさんは語ります。
その理由は後に明らかになります。RNAの関係者が逮捕された直後、BからAさんに連絡があり、「会いたい」という誘いが届きました。不審に思ったAさんが問いただすと、「塾長から頼まれた」と説明されたといいます。
つまり、スーフリメンバー元関係者であるBとRNAの塾長の間に接点があった可能性が浮上したのです。
この行動の背景には、事件が拡大する中で、過去のトラブルを早期に処理しようとする意図があったとAさんは感じたといいます。
■ 示談を拒否した理由
過去の経験から、Aさんは性犯罪の立証の難しさや、被害者が声を上げにくい現実を痛感していました。そのため、RNAの事件においては「もう示談には応じない」と強く決意したと語っています。
結果として、この事件は刑事事件として進展し、複数の関係者が有罪判決を受けることになりました。
■ 組織的な構造の共通点
RNAとスーパーフリーは時代も形式も異なりますが、いくつかの共通点が指摘されています。
- 女性を酔わせて抵抗力を奪う手口
- 複数人での犯行
- 内部での情報共有や役割分担
- 外部から見えにくい閉鎖的なコミュニティ
特にRNAでは、行為の記録を「証拠」として残すことが指示されていたとされ、結果的にそれが事件発覚の重要な手がかりにもなりました。
■ 被害が終わらない現実
Aさんは現在も通院を続けており、精神的な回復には時間がかかっているといいます。特に動画が存在することによる不安は大きく、「被害が消えない」という現実に苦しんでいます。
また、「刑罰だけでは解決しない問題がある」とも語り、再発防止や被害者支援の重要性を強調しています。
■ まとめ
今回の証言から見えてくるのは、単発の事件ではなく、異なる時代・組織にまたがる構造的な問題です。スーフリとRNAという別々の集団の間に接点があった可能性は、同様の手口や価値観が引き継がれていることを示唆しています。
そして何より重要なのは、被害が事件後も続いていくという現実です。
Aさんの言葉からは、「同じような被害をこれ以上生まないために」という強い意志が感じられます。過去の出来事として終わらせるのではなく、社会全体でどう向き合うかが問われています。
